☆☆☆ 二番館劇場 ☆☆☆
As Time Goes by

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junec1

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Movie Grading

採点基準は「私がその作品をどれだけ好きか」
必ずしも作品の完成度や世評と一致するものではありません。
採点は0点から120点まで。大まかに言うと次のようになります。

0/5/10/15/20/25点
  ***** 恐らく2度観ることはない
30/35/40/45/50点
  ***** 何が面白いかは人それぞれ
55/60/65点
  ***** 観て損はない
70/75/80/85点
  ***** 面白い、あるいは心に残る映画
90/95点
  ***** もう一度観たい
100点
  ***** この映画に出会えたことに感謝
110点
  ***** 準至宝。添い寝したい映画
120点
  ***** 至宝。抱いて寝たい映画

注意
上で言う“面白さ”はハリウッド的面白さ・楽しさとイコールではありません。暗く辛い映画を面白いと感じることもあります。

Questionnaire

質問 管理人のたわ言を読んでみたい作品は?
いますぐ抱きしめたい
インファナル・アフェア
男たちの挽歌
クローサー
ジェネックス・コップ
少林サッカー
星願 あなたにもういちど
チャイニーズ・ゴースト・ストーリー
PTU
北京オペラブルース

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ジョニーA (06/02)
マイブログに、リンク&引用&トラバ、貼らせて貰いました
不都合あればお知らせください(削除いたします)
なにとぞ宜しゅうに

芳忠LOVE (07/08)
はじめまして。
聞くところに寄ると香港の一般上映時の結末は黒社会の会議場に来たトニー・レオンがレイ・チーホンを責めた後にそのまま彼を抑えつけ他の人物が見ている前

バーホーテン (07/01)
初めまして ワイルドブリットファンの方がこんなところに
いるとは思わなかったので思わず書き込んでしまいました

この作品はハリウッドのジョン・ウー映画が
色あせ

もりゆき (06/18)
竹中直人さんが監督でリメークされるみたいですね。

きさ (05/10)
「ミネソタ大強盗団」は大好きな映画です。
「ロング・ライダーズ」もいいですが、こちらの方が好きですね。
「ミネソタ大強盗団」昔テレビ放映で見たのですが、日本では

junec1 (04/23)
>もりゆきさん

>観たことないのばかりで
そうですか。DVD出ないわけですね(笑)
もっとも、この中の「ホット・ロック」は近日発売らしいですよ。

>また

もりゆき (04/22)
参考になります。また寄らせて下さい。

junec1 (02/27)
>sehaさん

大河ドラマのような重厚さを狙うマフィア映画とは、一線を画していますよね。「今このときを輝いて見せるぜ。」みたいな。
そばにいたら迷惑な奴。でも見

seha (02/25)
こんばんは

私がこのなかで見たのは「ホット・ロック」「デリンジャー」のみです。「デリンジャー」のウォーレン・オーツ、かっこよかった。やがて捕まるのがわかってい

junec1 (01/28)
>okada ichiroさん

再開するまで自分のブログをいじる気になれませんでした。
レス遅くなり申し訳ありません。

望月六郎、本当にどうしちゃったんでしょうね

junec1 (01/28)
>ののさん

再開するまで自分のブログをいじる気になれませんでした。
レス遅くなり申し訳ありません。

> 私の人生を映画にしたような、映画でとっても面白

junec1 (01/28)
> GONINさん

再開するまで自分のブログをいじる気になれませんでした。
レス遅くなり申し訳ありません。

片岡礼子わかりました。ありがとうございます。

junec1 (01/28)
> viva jijiさん

再開するまで自分のブログをいじる気になれませんでした。
レス遅くなり申し訳ありません。

私の方でも『死んでもいい』にTBさせていただきます

okada ichiro (02/18)
私も非常に愛する映画のひとつです。
90年代傑作、秀作を次次と作っていた、
望月六郎には特別な思い入れがあります。

偉大な監督ではないかもしないが、いい映画を作

のの (01/14)
はじめまして。
私の人生を映画にしたような、映画でとっても面白かったです。

薬とかじゃなくても、「お前やなきゃあかんねや」って言葉で
家族と離れ今の旦那と一緒

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DVDはまだか?! アメリカ映画編 その2
welcome
welcome2

  ソルジャー・ボーイ (1972)
  Welcome Home, Soldier Boys

      監督: リチャード・コンプトン
      出演: ジョー・ドン・ベイカー
          ポール・コスロ
          ジェニファー・ビリングスリー
          ビリー・グリーン・ブッシュ
          エリオット・ストリート


  ベトナム帰還兵物が1本抜け落ちてしまった。

  4人の帰還兵が貯金を出し合って9000ドルを捻出。
  彼らの夢は、カリフォルニアで牧場を持つこと。
  ロードムービーの体裁を取りつつ、
  彼らに向けられた世間の冷たい視線が描かれる。
  次第に追い詰められていく彼らに残された場所は、、、
  
  兵器を手に戦う時が最も活き活きする彼ら。
  そこにしか自らの存在意義を見出せなかった哀れさ。
  犬死にというか、なんというか。
  当時の時勢を知らなきゃ理解に苦しむわな。
  
  映画にモラルを求める方にはお勧めできない。
  本当に何のいいこともない。
  救いもない。真っ暗。  
  痛切な映画だからこそ、若者の胸を打つ。  
  かつて、そういう時代があったことの証明。



  上の写真はポスター。
  本国では、VHSさえ存在していないらしい。
  下の写真は、日本版VHS。
  なんと、アマゾンでは32,800円の値が付いている。
  DVD-Rにコピーしてはあるものの、
  私のテープ、もはやカビが生えているかも ^^;

 

hot

  ホット・ロック (1971)
  The Hot Rock

      監督: ピーター・イエーツ
      出演: ロバート・レッドフォード
          ジョージ・シーガル
          ロン・リーブマン           
          ゼロ・モステル


  洒落た泥棒映画。それ以上でも、それ以下でも。
  未発売のままになっていることが、妙に気になる。



eddiec

  エディ・コイルの友人たち <劇場未公開> (1973)
  The Friends of Eddie Coyle

      監督: ピーター・イエーツ
      出演: ロバート・ミッチャム
          ピーター・ボイル
          リチャード・ジョーダン
          スティーヴン・キーツ


  同じ監督ながら、こちらは一転して どよ~ん とした犯罪物。
  この、アクションもろくにない どよ~んさ加減が私好み。
  酷薄なタッチのフィルム・ノワールがお好きな方にお勧め。
  こういう掘出し物を放送しなくなったWOWOWは解約した。
  本国でも未DVD化。VHSさえ存在していないらしい。



breaking

  ヤング・ゼネレーション (1979)
  Breaking Away

      監督: ピーター・イエーツ
      出演: デニス・クリストファー
          ダニエル・スターン
          デニス・クエイド
          ジャッキー・アール・ヘイリー


  またもや一転して、青春さわやか系。
  さわやかという言葉が、これほどピッタリくる作品もないだろう。
  未だ発売されないのは、
  一時期さんざんテレビで放送され過ぎたためか。


dillinger

  デリンジャー (1973)
  Dillinger

      監督: ジョン・ミリアス
      出演: ウォーレン・オーツ
          ベン・ジョンソン
          ミシェル・フィリップス
          リチャード・ドレイファス
          ハリー・ディーン・スタントン


  脳味噌が筋肉でできているに違いないジョン・ミリアス。
  彼のデビュー作であり、
  他のギャング映画の追随を許さない最高傑作。


homicide

  殺人課 (1991)
  Homicide

      監督: デヴィッド・マメット
      出演: ジョー・マンテーニャ
          ウィリアム・H・メイシー
          ナタリア・ノグリッチ


  敏腕刑事が謎めいた事件を追ううち、
  ユダヤ人である自分のアイデンティティに苦悩する。
  暗くざらついた肌触りがリアルだ。ズドンと重い衝撃のラスト。
  昔、WOWOWで観て一発で気に入り、LDを購入した。
  本国でも未DVD化。写真はイギリス盤。R2、PAL。


prince

  プリンス・オブ・シティ (1981)
  Prince of the City

      監督: シドニー・ルメット
      出演: トリート・ウィリアムズ
          ジェリー・オーバック
          リチャード・フォロンジー
          ノーマン・パーカー


  同監督の『セルピコ』の姉妹編といえば、わかりやすい。
  警察内部の腐敗がテーマだが、
  あちらほどスター性に頼らない群像劇。170分近い。
  数多い登場人物の出入りを裁き切る見事さ。


before

  その土曜日、7時58分 (2007)
  Before the Devil Knows You're Dead

      監督: シドニー・ルメット
      出演: フィリップ・シーモア・ホフマン
          イーサン・ホーク
          マリサ・トメイ
          アルバート・フィニー
          ブライアン・F・オバーン
  

  これは未見。是非観てみたい。
  日本では去年の10月公開だから、まだ可能性ある??



fingers

  マッド・フィンガーズ (1978)
  Fingers

      監督: ジェームズ・トバック
      出演: ハーヴェイ・カイテル
          ティサ・ファロー
          タニア・ロバーツ
          マイケル・V・ガッツォ


  フランス映画『真夜中のピアニスト』のオリジナル。
  遅れてやってきたニューシネマということで、
  日本では不当に評価が低い。



bad

  バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト (1992)
  Bad Lieutenant

      監督: アベル・フェラーラ
      出演: ハーヴェイ・カイテル
          ゾー・ルンド
          フランキー・ソーン
          ヴィクター・アルゴ


  不道徳極まりない刑事のダメっぷりを、これでもか、とばかりに。
  一言で言って、嘔吐したくなるほど汚い映画。
  「感情移入?ケッ!」って方にお勧め。
  人間存在の哀しさよ。


DVDはまだか?! アメリカ映画編 その3   へ続く。  


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テーマ:DVD - ジャンル:映画

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DVDはまだか?! アメリカ映画編 その1
タイトル通りの企画。思いつくまま50作品。
そのうちに、ヨーロッパ映画編、日本映画編、廃盤DVD復刻切望編などもやってみよう。

kellerman

  ケラーマン <劇場未公開> (1971)
  Who Is Harry Kellerman and Why Is He Saying Those Terrible Things About Me?


      監督: ウール・グロスバード
      出演: ダスティン・ホフマン
          バーバラ・ハリス
          ジャック・ウォーデン


  「癒し」という言葉の響きにいやらしさを感じている方。
  精神のバランスを崩しそうなくらい孤独を噛み締めている方。
  この映画をご覧あれ。
  本国でも未DVD化。



straight

  ストレート・タイム (1978)
  Straight Time

      監督: ウール・グロスバード
      出演: ダスティン・ホフマン
          テレサ・ラッセル
          ゲイリー・ビューシイ
          ハリー・ディーン・スタントン

  やるせない話が嫌いで、
  娯楽映画しか受け付けられない方にはお勧めできない。




georgia

  ジョージア (1995)
  Georgia

      監督: ウール・グロスバード
      出演: ジェニファー・ジェイソン・リー
          メア・ウィニンガム
          マックス・パーリック
          テッド・レヴィン


  ジェニファー・ジェイソン・リーの痛々しさが胸を突く。
  音痴でも人を感動させられるのだ。



the gambler

  熱い賭け (1974)
  The Gambler

      監督: カレル・ライス
      出演: ジェームズ・カーン
          ポール・ソルヴィノ
          ローレン・ハットン
          アントニオ・ファーガス


  熱い賭けで背筋が凍りつく。
  ハラハラしながら堕ちていく。
  、、、、、堕ちていく、、、、



who'll

  ドッグ・ソルジャー (1978)
  Who'll Stop the Rain

      監督: カレル・ライス
      出演: ニック・ノルティ
          チューズデイ・ウェルド
          アンソニー・ザーブ
          レイ・シャーキー 


  ベトナム帰還兵の孤独な戦い。
  一匹狼が似合っていた頃のニック・ノルティ。
  豚じゃなかった。



rolling

  ローリング・サンダー (1977)
  Rolling Thunder


      監督: ジョン・フリン
      出演: ウィリアム・ディヴェイン
          トミー・リー・ジョーンズ
          ジェームズ・ベスト
          ルーク・アスキュー


  同じくベトナム後遺症物。
  ラストで暴発するバイオレンスの嵐。
  この暗さが堪らない。
  『タクシードライバー』がお好きなら。
  本国でも未DVD化。


outfit


  組織 (1973)
  The Outfit

      監督: ジョン・フリン
      出演: ロバート・デュヴァル
          カレン・ブラック
          ロバート・ライアン
          リチャード・ジャッケル
          シェリー・ノース


  渋い。哀感溢れるアクション映画。CGなんていらんのダ。
  カレン・ブラックは、この頃いい仕事していた。
  本国でも未DVD化。



incident

  ある戦慄 (1967)
  The Incident

      監督: ラリー・ピアース
      出演: トニー・ムサンテ
          マーティン・シーン
          ボー・ブリッジス
          セルマ・リッター


  深夜の地下鉄車内で、理不尽な暴力にさらされる人々。
  日本ではあまり評価されていない。というか、忘れられた作品。
  1968年の日本には早すぎ?今の日本にこそ、リアルかも。
  モノクロ画面が緊張感を高め、効果的。
  本国でも未DVD化。



two

  パニック・イン・スタジアム (1976)
  Two-Minute Warning

      監督: ラリー・ピアース
      出演: チャールトン・ヘストン
          ジョン・カサヴェテス
          マーティン・バルサム
          ボー・ブリッジス
          デヴィッド・ジャンセン
          ジーナ・ローランズ

  チャールトン・ヘストン主演でも味付けはニューシネマ風。
  無差別殺戮の動機なんて気にする方が野暮。
  めでたしめでたしの大団円にならないところが私好み。


cutter's way

  男の傷 <劇場未公開> (1981)
  Cutter's Way

      監督: アイヴァン・パッサー
      出演: ジェフ・ブリッジス
          ジョン・ハード
          リサ・アイクホーン
          スティーヴン・エリオット

  単純明快明瞭でないものを許せない方にはお勧めできない。
  この作品の登場人物たち同様、イライラするだけ。
  でも彼らの切なさにシンパシーを感じる方には、
  極上のフィルム・ノワール。


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テーマ:DVD - ジャンル:映画

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ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
  女装するゲイ。もうこれだけで女性客の歓心を買う。どうにもこうにも女性の好奇心を痛く刺激する存在らしい。一度「なんでそんなに興味があるのよ?」と聞いたことがある。彼女いわく、、、「だって面白い。」
ではストレートな男が女装するゲイをどう思っているのか?
人間社会学的な考察をする人なら別だろうが、大多数の答えは「関心がない。」というところへ落ち着く。 恐らくはこの映画に好意的な女性の方がよっぽど彼らに興味を持っているはず。

hedwig_angryinch

  あちこちで絶賛されている映画です。なので、ちと勇気がいるわけです(笑)

  観念的に内省的に愛だの自分探しだのが語られます。何はさておいても「自分は・・・・、自分にとって・・・・」という命題が優先される「アイデンティティ病」に冒されているわけです。マイノリティの悲哀を語りはしますが、その際に他者の思考やら事情をわきまえている風でもありません。ひたすら「自分がこんな風になったのはこうこうこうで。なのに自分は理解されない。受け入れてもらえない。」と過剰な被害者意識で吐露し続けます。そのくせバック・バンドの人格なんて認めませんからね、こいつ。ていうか、この映画自体が呆れるほどの一人称。
例えばあの坊やがひるんだのはヘドウィグが言うように「意気地なし」だからではありませんし、社会に蔓延する差別意識が働いたわけでもありません。あの坊やが単にストレートな男だっただけ。彼にとって女装するゲイは、初めから性的に愛する対象ではなかったという、ただそれだけのこと。その運命を呪われてもね。「愛していれば受け入れられるはず。」なんて、あの切れっぷりで言われてもね。無理なものは無理でしょ、やっぱ。
困った生き物なんですから、男なんて。そもそも相手が女性であったとしても、愛だけに生きたりできんのですよ。純愛なんて言葉持ち出されたら腰が引けちゃうんですから。その意味から言っても女性に受ける映画なんでしょうね、これ。

  退廃的な香り立つグラム・ロック。けばけばしいメイクと衣装で反社会的なアジテーションでもするのかと思えば、これまたひどく個人的な内容で、くどくどと怨み節。即物的な言い方は避けながら適当に抽象的な歌詞をもってきて、、、そこに着かず離れずのアニメーション。もうこの前半で辟易としてしまいます。1曲ずつ切り取ったら、ちょっとだけカメラ・アングルに凝ったポップなミュージック・ビデオじゃないですか。
  いわくありげなベルリンの壁も思わせぶりなだけ。不安定な自我を生む一要因として、あるいは片割れというキーワードにひっかけて国家の分断を語るだけ。それ以上の意味は何ら見出せません。こうまでも内向きな宇宙を構築するジョン・キャメロン・ミッチェル にベルリンの壁は荷が重過ぎます。広げた風呂敷が大仰過ぎます。むしろ、この映画の作り手が時事的なことや社会事象に本来無関心であることを露呈させる結果となっています。



  自分の失われた片割れを探し求めるヘドウィグ。自分が何者であるか完璧な答えを探し続けます。「そんなもの死ぬまで、いや、死んでもわかるかい!」が私の答えなんですが(笑)、この映画では「ありのままの自分」という結論を導き出します。だからカツラも取り、衣装も引きちぎり、裸の自分になる。あらゆる虚飾をはいだ時に二つの顔が一つに合体する。そして、過去をひきずりつつも歩みだす。イツハクを女性に戻すのも、この男の成長の証なんでしょう。最後まで傲慢で独善的で、周囲の人間をでくの坊扱いの困ったお人(映画)ですが、この導き出した結論自体に異を唱えるつもりはありません。感動された方も多いことでしょう。青臭ければ青臭いほど若者の胸を打つに違いありません。

  そこいら中に抽象的な表現を用いつつも、実は非常にわかりやすい話。拍子抜けするくらいです。例えば40年近くも前の『真夜中のカーボーイ』。カウボーイ姿とおさらばしたジョン・ヴォイトなんですよ、これ。あちらはもっとさりげなかったですけどね。
これだけテーマをはっきり打ち出しているだけに、下手に結論なんか出さない方がいいのに。

40点
  
  この映画で観て聴けるロックが最高とお感じの方にニール・ヤングの『ウェルド』というライブ・ビデオをお薦めします。大金稼いでいるミュージシャンがあまりにカジュアルな服装でステージに立っている。観客の求めるイメージを裏切れないわけで、それだけ見れば詐欺みたいなもんです。でもそこで聴ける武骨な爆音は「こいつ、まだまだ本気だ。大物になった今でも腐ってない。いい年して闘ってるぞ、オイ。」と感じさせてくれるに充分です。ショー・アップされたファッショナブルな内省ロックなんてくそくらえ、なんであります。ハイ。
もしご覧になったら感想を聞かせてやってください。

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テーマ:私が観た映画&DVD - ジャンル:映画

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チャック・ベリー/ヘイル!ヘイル!ロックンロール

  日本でも1ヶ月前にDVDがリリースされました。やっとという感じなんですが、アメリカ盤が4枚組のボックス仕様であったにも関わらず、日本盤は2枚組。未公開ライブなど数々の特典映像が削ぎ落とされている模様。とはいえ、字幕なしのアメリカ盤はつらい。ドキュメンタリー映画なのでスラングと訛りが強烈と思われ、聞き取るのは恐らく困難。未だどちらを買おうか思案中です。
  ということで、このレビューは今回リリースされたDVDではなく、劇場公開版についてのレビューとなります。

  こういう音楽物のドキュメンタリーって、その対象であるミュージシャンに興味がない観客にはつまらないものなんでしょうか?個人的な事を言えば、例えばアバなんて間違ってもCD買いませんが、ドキュメンタリーで解散までの変遷を追っていたりすると、それを観るのは決して苦痛ではありません。逆にたとえ好きなミュージシャンであっても、上っ面の奇麗事だけじゃお話にならない。プロモーション・ビデオに惚れるほど純情に出来てませんから。やはり人間臭さというか、生臭いものを感じさせてくれないと。

  その意味ではこの映画、大変面白い。何がって、ロックン・ロール元祖チャック・ベリーの壊れた人となりに尽きます。胡散臭いというか、いかがわしいというか。そのあたりの人間性が呆れるほど赤裸々にカメラに収められています。
何しろ映画が始まってしばらくの間、このオヤジの口をついて出てくるのは金の話ばかり。それも実に事細か。かなり昔の話をそこまで覚えてるか、普通。「レコード1枚売って1セントの印税」から「自身の所有する広大なベリー・パーク」まで、とにかく金、金、金。ジャズやブルースの黒人ミュージシャンの多くがそうであったように、チャック・ベリーも契約書の重要性を認識していなかったためにひどい目に遭った経験を持ちます。それやこれやでこうした人格が形成されたのだとしても、、、、いやはや。
誰にも心を許さない。人間よりも金を信じる男。ロックン・ロール=ビジネスなんですね。それもかなり生臭い。結果として彼に寄せられる人物評は、「付き合いづらい男。あまり一緒に仕事したくない男」。それでも彼が他のミュージシャンに一目置かれるのは、やはり彼の生み出した音楽が深く敬愛されているからに他なりません。

  その彼が60歳を記念したバースデー・スペシャル・ライブを催すことになり、音楽監督を担当することになったのが、あのキース・リチャーズ。その他のメンツもエリック・クラプトン、リンダ・ロンシュタット、ロバート・クレイ、エタ・ジェイムス、ジョニー・ジョンソン、チャック・リーヴェル、ボビー・キース、、、と、まぁ何とも豪華。映画はライブのリハーサル風景で進んでいき、後半はライブの本番。その合間にゆかりの人々のインタビューがバンバン入ってくるという構成。

  チャック・ベリーという人は、パーマネントなバック・バンドを持tちません。コンサートの主催者に「俺の曲を演奏できるメンツを集めといてくれ。」と依頼しておき、大したリハーサルもしないまま「1、2の3」で本番やっちゃうような人。日本に来た時も同様で、“ピアノに成毛茂”なんてライブをやらかしてます。キース・リチャーズがその辺のことを次のように語っています。
「まともなバンドをバックにつけたかった。それまでのチャックのライブはひどかったよ。自分がミスしてもバンドのせいにするんだ。そういうワガママが通ってた。とにかく性格がキツいからね。みんなは僕が彼と一緒にやるのを不思議がってた。腕ずくでおとなしくさせるしかないなら僕がその役を引き受けたかった。」


                     こちらは輸入盤4枚組。リージョン1→
ところが、さすがはチャック・ベリー。おとなしくなんかしていない。リハーサル中に些細なことで我を通します。彼だって音楽的技量で言えば文句のつけようがないメンツであることは百も承知のはず(キース・リチャーズが上手いかどうか、大いに疑念のあるところですが・笑)。いや、だからこそ我を通すんですね。彼なりの意地みたいなもんでしょう。「お手上げだ。」って顔のキース・リチャーズや、「またかよ。」とうんざり顔のジョニー・ジョンソン(古くからのチャックの相棒)が愉快です。

  そんなチャック・ベリーも今年でなんと81歳。しかし、この人は幾つになろうと枯れません。おととしには著作権を侵害されたとカラオケ業社3社を訴えてます。老いてますます盛ん。というか、相変わらずです(爆
これほどドキュメンタリー向きの人も居ないだろうってことで、

80点

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テーマ:★おすすめ映画★ - ジャンル:映画

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ウディ・ガスリー/わが心のふるさと
ウディ2
    
  金言なのか単なる処世術なのか。
「政治と宗教の話はするな。友達を無くすことにもなりかねない。」
なので、頭の中の悪魔だか天使だかがこんな風にささやく。
最近じゃ無党派でいることが最も知的に見えるのよ。この『ウディ・ガスリー/わが心のふるさと』なんて映画は、オルグの道具にでもなりそうな「左翼ヒューマニズム」であることを指摘して皮肉の一つも言っておけばいい。そうすりゃ博学で良識のある中道ってことになる。でも、こきおろしちゃ駄目よ。もろ右翼に見えちゃうからね。

  それなら、この映画と全く同じ背景を語る『怒りの葡萄』を作ったジョン・フォード。彼も左翼?? んなバカな。
作品の一人歩き。ある信条を持つ人たちにとって利用しやすい映画ではあるかもしれません。でもハル・アシュビー監督の興味は政治などではなく、フォーク・ソングの父ウディ・ガスリーそのもの。反骨心あふれる彼の人間像そのものです。

  ウディ14歳の時、母親の精神病院入院。18歳の時死亡(このあたりのことは映画では語られません)。19歳のときテキサスで最初の妻メアリー・ジェニングスと出会って結婚し、3人の子供(映画では何故か2人)をもうけます。
時は1930年代の大恐慌。ウディ・ガスリーの住むテキサスからも多くの人たちが新天地を求めて旅立って行きます。夢(だと噂される)のカリフォルニアへ向けて。砂嵐に火事に竜巻。何をしても事態が好転しそうにないウディもカリフォルニアへの旅立ちを決意します。家族には何も告げず書き置き1枚残しただけで。
あてがあるわけではありません。ヒッチハイクやら貨車のタダ乗り(『北国の帝王』の命を賭けたアレです)やら。もっとも、西海岸の親戚から「こっちへ来ないか?」と誘われた、というのが真相という説もあります。
動機はともあれ、道中知り合った人々の貧困ぶりは彼に大いなる影響を与えることになります。
カリフォルニアへ着いてみれば、聞くと見るとでは大違い。『怒りの葡萄』そのものでした。困窮しているホームレスの弱みにつけこんだ資本家たちに信じられないような薄給でこき使われる。その仕事にしたってそう簡単にはありつけないから、労働者は文句の一つも言えない。

  彼らにとって唯一の慰めが歌でした。ウディも旅の途中で見聞きした出来事、自らの体験などを歌って聞かせました。ラジオ局のオーディションを受け合格した彼は、次第に各地のキャンプを回って組合の結成を呼びかけるようになります。彼が社会主義者と呼ばれるゆえんです。でも組合=社会主義者って、ちと短絡過ぎないか? それよりは、“時代が望んだヒーロー”だったのではないかと。スタインベックの小説も、ジョン・フォードの映画も同じこと。その時代に必要であったからこそ生まれてきたもの。それだけ劣悪な労働環境に置かれていた人々の悲劇があり、誰かが声をあげなければならなかった。赤ん坊に飲ませるミルクをどうしたら、、、という差し迫った話に右も左も関係ない。
ウディにしても、厳しい労働で疲れた人たちの心を癒し、仕事にあぶれた人たちの心を慰めることが自分の役割だと心得ていました。資本家に公平なる富の分配を求めたわけでも、彼らから権力を奪い取り労働者階級の支配する世の中を作ろうと訴えたわけでもありません。もう少しましな、人間として最低限の生活が出来るように組合を作ろうと訴えただけ。現実的な政治との関わりについては、この映画は何ひとつ語っていません。

           以下、ネタバレあります。ご注意を。

  この映画におけるウディは筋金入りの左翼活動家としてではなく、反骨心旺盛な頑固者、反逆児として描かれます。その時歌いたい歌を誰にも邪魔されずに歌いたい。ラジオのスポンサーが怒ろうがどうしようが知ったことか。俺はスポンサーのために歌うわけじゃない。ラジオを聴いている皆のために歌う。全国放送への出世?「あれは歌うな。これにしとけ。」なんて指図されるくらいなら、こっちで願い下げだ。いくらホテル出演のギャラが良かろうが、何が悲しくて高価なマティーニや料理を楽しんでる客の前で歌わなきゃならん。俺は仲間を裏切れない。
せっかくテキサスから呼び寄せることのできた家族と再び別れることになっても、生き方を変えられなかったウディ。自己を貫徹するその後姿に先輩ミュージシャンのオザークも脱帽して見送るしかありません。
そしてウディはニューヨークへと旅立ちます。演じるデビッド・キャラダインではなく、ウディ本人生前の録音テープが貨車庫に流れます。
「自分を惨めにさせる歌は嫌だ。自分を負け犬に思わせる歌は。誰の役にも立たない人間なんてあり得ない。それぞれ年を取りすぎたり、若すぎたり、顔がまずかったり。だが人の不運を楽しみからかうような歌は、わたしに用はないし絶対に歌わない。死んでもだ。わたしは歌で証明する。どんなに不運でもこの世界は君の世界なのだ。長い年月どんなに芽が出なくても、君が白人だろうと黒人だろうとだ。だから私は歌を続ける。君自身の誇りを生かす歌を。」
GUTHRIE3
放浪と自己信条貫徹。男のくだらないロマンを否が応でも掻き立ててくれる映画です。 ハスケル・ウェクスラー撮影による黄色い砂埃を浴びながら、叶うはずもないだろう彷徨に思いをはせてみてください(いい気なもんだ)。

← ウディ・ガスリー本人。ギターにキャッチ・フレーズ「この機械はファシストたちを殺す」。ファシストってのは、自分に指図をする人たちや、貧乏人の味方しただけですぐに“アカ呼ばわり”する人たちのことでしょうか。パンクなオヤジです。

90点

、、、、、ところでボブ・ディラン様、貴方は彼を尊敬していたはずですよね。

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ウディ・ガスリー/わが心のふるさと@映画生活




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荒野のアウトロー

荒野のアウトロー


  劇場未公開のテレビ・ムービーです。
とはいえ、顔ぶれは豪華。カントリー・ミュージックの3大巨匠勢ぞろい。クリス・クリストファーソン、ジョニー・キャッシュ、ウィリー・ネルソン。

  物語はファースト・ナショナル銀行襲撃失敗後の後日談。なので、ジェームス兄弟のお話。コール・ヤンガーの出番はありません。
史実に忠実に描いてあるそうで、
( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェーヘェーヘェー てなエピソードが幾つも出てきます。 でもそれだけに地味な作り。
 《よく聞け。たとえ強盗であってもだ。お前が好む映画のように大見得切りながら生きたわけじゃない。》
幾多の西部劇によってパンパンに膨れ上がった憧れにも似た思い込みをいさめ、諭してくれます。
ただですね、制作意図や物語の骨子はそれで良いとして、、、、低予算なのか、出演者のギャラで一杯一杯なのか、画面に奥行きや陰影が感じられないのがつらい。早撮りだったんでしょうね。同じテレビ・ムービーでも、『ロンサム・ダブ』はこんなじゃなかったですから。

  正直なところ、「この顔ぶれ集めてこの程度のもんかい。」という、いかにもありがちなテレビ・ムービーなわけです。カントリー・ミュージック好きなアメリカ白人たちが夕食後に何もすることがない。「それじゃぁ」とコーヒーすすりながら眺めるような、そういう世界。

45点

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ロング・ライダーズ



  悪くないんですけどね。いや、ほんとに悪くないんですけどね、アクション活劇としちゃ。

  監督がウォルター・ヒルだから人間ドラマを期待しちゃいかんのですかねぇ。馬に乗って疾走したり、雄大な風景の中でスピーディーで手際の良い列車強盗を見せてくれたり、拳銃派手にぶっ放したり、、、そういう絵ヅラだけは、『ミネソタ大強盗団』なんかより遥かにカッコいいわけですよ。衣装もこぎれいだし、スタントマンも大活躍ですわ。
ところが、動きのないシーンになると、これが退屈なんですねぇ。どいつもこいつも人間としての魅力に欠けていて。特にジェシー・ジェームズはひどい。なんかねぇ、当たり前なんですよ。凡庸。深みがない。
『ミネソタ大強盗団』に比べると、各個人の家族模様がかなり詳しく描かれています。家族の絆(報復)ゆえに鉄道会社(探偵局)と闘い続けた、とでも言いたげ。でも、この家族ドラマにしたって通り一遍で、胸に響いてくるものがあまり、、、、、、「そりゃ、身内を殺されたんだから怒るわな。」ぐらいは言ってやれますけどね。
この映画でもジェシー・ジェームズは傷を負った仲間を見捨てます。つうことは史実なんでしょうね。その辺の気持ちの動きが伝わってこないのは困ったもの。これって、単にジェームズ・キーチが大根だからってわけでもない(大根だが)。「ご家族もいらっしゃるから大変でしょう。捕まるわけにはいきませんわね。」てな展開。そう、この映画、実はあまりパッとしないホーム・ドラマの部分こそが重要であるらしい。

  ファースト・ナショナル銀行襲撃に失敗した後の日々が多少描かれています。仲間が金で寝返り、ジェシー・ジェームズを背後から銃殺。これをきっかけに強盗稼業から足を洗う決意をする兄のフランク・ジェームズ。彼が探偵局に出頭するシーンから、護送される彼を乗せた列車が走り去っていくラスト・カットまでの数分間。ここだけです、人間ドラマとして見るべきところは。 ステイシー・キーチ、男を上げる儲け役です。
あとは、 デヴィッド・キャラダイン演じるコール・ヤンガー。『ミネソタ大強盗団』とは真逆なニヒリスティックなキャラで多少印象に残るくらい。

  裏切り者のフォード兄弟まで含めての兄弟役者総出演。これもねぇ、話題づくりにはなったんだと思いますけど。それじゃスクリーンの上で何らかの化学反応を起こしているかといえば、「・・・・・」。
ま、さすがに顔は似てるわ。不気味なり、DNA。

  ウエスタン村のアトラクションを楽しめる方や、絵ヅラだけとって「ペキンパーの再来だ!!」って喜べる方には、そこそこ満足できる映画なんじゃないでしょうか。でも私みたいに 「ウォルター・ヒルなら 『 サザン・コンフォート/ブラボー小隊 恐怖の脱出 』がいい。」とか言ってしまう変な人には、ただの娯楽作です。

65点

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ミネソタ大強盗団 その2

ミネソタ大強盗団2


  この映画の主人公はジェシー・ジェームズではなく、彼より3歳年上のコール・ヤンガー。1866年に結成されたジェームズ強盗団に1868年から参加。1876年ミネソタ州ノースフィールドのファースト・ナショナル銀行襲撃に失敗し捕らえられるまでの8年間、ジェシーと行動を共にしています。この映画はそのファースト・ナショナル銀行襲撃の顛末に題材をとったもの。
コールを演じるのがクリフ・ロバートソン。南北戦争勃発時から15年。その間に14発の弾丸を浴びつつも生き延びた男。その武勇伝を自身の最大の自慢とする男でもあるんですが、実はとても目端の利く男。特赦の動きが耳に入るにつけ、そろそろ銃を捨てるべきだと考え始めます。時代は変わりつつある。。。。。
一方、全く対照的な男。強盗団結成のきっかけはどうであれ、今や筋金入りのならず者に堕している人物として描かれるのがジェシー・ジェームズ。演じるはロバート・デュバル(演技力どうこうではなくて、キャラ的に違うかな。)。

  史実によれば、南北戦争終了時、ジェシーは降伏するところを北軍の不意射ちに会い重傷を負っています。ただでさえ北軍をヤンキーと呼び毛嫌いしていた生粋の南部人。この時の恨みが総勢12人にもおよぶ強盗団結成の動機だとされています。そして、鉄道会社による用地買収が彼らの故郷にも。鉄道を襲うのは第一に金品目当てであったはずですが、私怨重なる強盗団にしてみれば格好の言い訳にもなっていました。この映画でもジェシーは次のように語ります。
「俺たちがいつ堅気の人間を襲った?何が特赦だ。裁くのは俺達の方だぞ。南と北の戦いはまだ終わっちゃいねぇよ。」
ところが、この男は映画の終盤で何の罪もない(それどころか恩を感じるべき)堅気の人間を殺し、仲間を見捨てます(これが史実であるのかどうかはわかりません。でもこの映画の作り手が問題にしているのは、そういうことではないでしょう。)。
度重なる強盗に業を煮やした鉄道会社は、ピンカートン探偵局を雇います。ピンカートンの部下がジェームズ兄弟の家を爆破。8歳の異父弟が殺され、母親も片腕を失う重傷を負います。映画においてこの件はジェシーの台詞のみで語られるんですが、ほぼ史実通りです。この事件以後、ジェームズ兄弟に同情が集まる事となり、次第に英雄化されていくわけです。

      以下ネタバレあります。ご注意ください。

  今や特赦が降りようかというその時、鉄道会社は州議会の決議をワイロで覆します。一度は足を洗おうと考えたコールも、それなら今ひとたび州議会を金で覆してやろうと考えることに。つまりファースト・ナショナル銀行を襲ってやろうと、、、、
ノースフィールドへ着いたコールは、牛の買い入れ業者をよそおって銀行家を信用させ、なんと銀行警備まで引き受け、金を奪うチャンスを伺います。遅れてやって来たジェシー一派とも合流。果たして彼らの計画は、、、、、、

  ノースフィールドでコールが目にしたもの、それは文明でした。蒸気自動車に蒸気オルガン。そしてベースボール。自動車が出てくる西部劇は他にもありますが、ベースボールは珍しい。それもこのシーンだけで5分以上にも渡ってコミカルな描写が続きます。「あれは何なの?」と面食らう人もいるようです。「時代は移り行く。もはや、、、、」という、この映画のキモを感じ取っていないと理解に苦しむかもしれませんね。
機械に強いコールが好奇心から蒸気オルガンの故障を直す。そのことが銀行襲撃失敗の原因にもなるという皮肉。やはり、もはや無法者の生き易い時代ではない。

  仲間3人を失い、自らも何発もの銃弾を浴びたコール。檻でできた車で町の中を護送されます。檻の中を覗き込む人々。「気味の悪い顔。」「盗人どもめ。」
そしてナレーション。《コールはこの町で11発撃たれた。生涯の合計は26発である。、、、、》
防弾チョッキをまとっていたとはいえ、何発もの銃痕から血を流しながらコールは立ち上がります。
「立ったわ。」「コール・ヤンガーだ。」「すごいわ。見て。」「信じられない。」「頑張れ。」「いいぞ。」 拍手喝采する人々。その様子にうなだれるピンカートン。
かくして新しい英雄伝説が誕生します。このラストは、この映画の言わんとしている事を端的に表現していて見事です。
自分の直したオルガンの蒸気の向こうにデジャ・ヴを見るコール。そこにナレーション、《刑務所の入口まで人々の拍手喝采で見送られ、彼らは25年の刑に服した。コールは1916年まで長らえ新時代の幕開けを見たが、無法者の日々はこの町で終わった。。。。。。。》
一方、からくも逃げおおせ、更に伝説の中に生きようとしたジェシーは、その6年後に仲間に撃たれて絶命。

  無法者が闊歩する時代の終焉を描きながら、ニューシネマを体験した映画界において、カッコいい無法者を描く西部劇映画の時代が終わってしまったことを語ります。もちろんそこには、この映画が作られた当時の時勢が大きく影を落としています。・・・泥沼化するベトナム戦争に傷つき疲弊するアメリカ。。。。。何が正義なのか?英雄とは何か?英雄はいかにして作られるのか?
ジェームズ強盗団を描いたたくさんの映画の中、私はやはりこれが一番好きですね。12月にブラッド・ピット主演のジェシー・ジェームズ物が公開されるようですが、その時にはこの作品も思い出してもらえるんでしょうか。ついでにDVD化されたら嬉しいんですがねぇ。

さて、次回は『ロング・ライダーズ』

90点

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